特定技能外国人受け入れのポイント(注意点)

◎会社(担当する社員)が主体的に外国人人材に関わる

外国人技能実習生や特定技能外国人(以下「外国人人材」と総称します)は会社との雇用関係にあります。

監理団体(技能実習)や登録支援機関(特定技能)は一定のサポートはしてくれますが「派遣会社」ではありませんので、

外国人人材の「管理」や「指導」の主体は雇用している企業にあります。

発注者(企業)と受注者(監理団体・登録支援機関)の立場から、

企業が監理団体・登録支援機関に外国人人材の「管理」や「指導」等の過度の対応を求め、

監理団体・登録支援機関もこれに応じてしまう例もありますが、

このような企業は、外国人人材との関係しかり、監理団体・登録支援機関との関係しかり、

あるべき姿にはならず、往々にして良好な関係が築けません。

(そうならないように、監理団体・登録支援機関があるべき姿を企業に指導・教示すべきです)

 

◎日本人から積極的に声をかける

外国人人材に関するトラブルが多い企業の多くは、会社(担当する社員)が日常的に外国人人材とコミュニケーションが

しっかりとれていないことにあります。「日本語が通じない」とコミュニケーションを避けてしまいがちですが、

「日本語が上達しないのは、日本人社員が話しをしないから」「通じないのはこちら側(日本人)の話し方の問題」ととらえてください。

<外国人と話すコツ>

・ゆっくりはっきり話す

・わからない言葉や表現があったら、似ていることばや表現に言い換える

  例:「わかる?」「やったことある?」→「わかりますか?」「できますか?」

  例:「10分休憩します」→「10分休みます」

  例:「再開します」→「はじめます」

・やさしい言葉を使う。簡単で短い文で話す。

  例:「スーパーは近くになくて、自転車でに2~30分ぐらいかかるかな」→「スーパー、遠い。自転車で20分か30分。」

  例:「この中は危険なので、立ち入らないようにしてください」→「ここ危ない。絶対入らない。」

・意味のないことばを入れない

  例:「えーと」「まあ、何というか」

 

◎同じ国の先輩に指導を任せすぎない

外国人人材の受け入れ人数が多くなると、仕事に慣れた同じ国の先輩が新しく入社した後輩を母国語のみで指導をすることがでてきます。

会社にとっては非常に楽になりますが、確実にその後輩の日本語力は向上せず、日本人とのコミュニケーションもとりにくくなります。

また、外国人人材間で上下関係(リーダーの任命等)をつくってしまうと、下になった者のモチベーションが低下したり上になった者との関係が悪くなったりしたりすることがよくあります。

要所要所は日本人がきちんと管理・指導することが大切です。